着床時期における鍼灸効果について – 体外受精お悩みQ&A

質問

先日、体外受精を行いましたが、結果は陰性でした。次回は来年になってから再び体外受精にトライする予定ですが、それまでに2カ月ほどの期間があります。

次の体外受精までの間に、自然妊娠できるという奇跡も期待していて、ネット上から様々な情報を探してみましたが、鍼灸が妊娠によいという記事を発見しました。

しかしある記事を読むと、着床時期は過剰に体を温めてはいけないとあり、半身浴や腹部にカイロを当てることもNGということが書かれていました。そうなると、鍼灸施術で使うお灸などもお腹に乗せるので、着床時期に鍼灸はよくないのではないかと思ってしまいます。

しかしある鍼灸院のホームページには、着床時期における鍼は問題ないとも記載されています。
着床時期に鍼灸は本当によくないのでしょうか。

回答

結論から申せば、当院では着床時期における鍼灸は問題ないという認識です。
むしろ着床時期に鍼灸を行うことで妊娠率が向上し、様々な研究でもその効果はすでに実証されています。

例)体外受精前後に鍼治療を行うと妊娠率が向上~米生殖医療学会

上記の学会誌の記事は、体外受精の前後に鍼灸を行うことで妊娠率が大幅に向上するという研究結果をドイツと中国の研究チームがまとめたものになります(米国生殖医療学会誌2002年4月)。

さらに日本生殖学会においても体外受精を行っても妊娠できなかった女性が、鍼灸により妊娠率が向上したという研究成果が読売新聞にも掲載されたことがあります。

実際に当院に通われていた人の中にも、今まで胚盤胞まで育つことのなかった受精卵が、鍼灸施術を行うことで胚盤胞に育ち、着床して無事に妊娠できたという事例も多くあります。

現実を述べれば、医学部の教育課程には、東洋医学が必須科目となっていないため、鍼灸に否定的な考えを持たれる先生もおりますが、鍼灸により妊娠率を向上できることを認めているクリニックリックや婦人科の先生も数多くいます。

もちろん、鍼灸師にも得意分野があります。鍼灸師にはスポーツ鍼灸や美容鍼灸のようにスポーツや美容に強い先生もいれば、特定の女性疾患の施術に詳しい先生もいます。

鍼灸師だからと言って、誰もが不妊に詳しいというわけではないので、体外受精前に鍼灸を検討されるのであれば、鍼灸師が不妊に詳しいかどうかをチェックする必要があります。

通院ペースはもちろん個人により異なりますが、当院では、月経期、排卵期、着床期、黄体期各1回ずつの通院を提案しています。

体の状況に合わせて鍼灸施術を行うことで、妊娠しやすいカラダづくりが可能となるのが当院の見解です。

初回限定料金~不妊専門のすずらん鍼灸院

執筆者

すずらん鍼灸院 院長プロフィール

すずらん鍼灸院 院長プロフィール

大島宏明 すずらん鍼灸院 院長

■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業

■免許

はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー

■所属団体

奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員

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すずらん鍼灸院