体外受精 – 採卵について(その2)~子宝に恵まれる知恵とコツ(体外受精編VOL.10)

 

☆★☆子宝に恵まれる知恵とコツ(体外受精編)★☆★

 

こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

前回に、採卵の方法には、「自然周期」と「卵巣刺激」の二つの方法があることを解説しました。

 

『自然周期』
排卵誘発剤を使わず、自然の周期に合わせて卵子を採取

『卵巣刺激』
排卵誘発剤などを使って、卵子を複数採取。

 

多くの女性は、自然周期よりも卵巣刺激を選択することになります。

一見すると、「自然周期」による採卵の方が良いと思いがちですが、採卵に失敗するともう一度やり直しになります。

 

採卵をやり直すときは、追加費用がかかるようになります。

自然周期は、卵子が一つしか採取できないため、もし、その一つの卵子の質が悪ければ、やり直しになります。

 

これに対し、「卵巣刺激」では、人工的に卵子を複数つくることになります。

複数個できた卵子から、より質の高い卵子を複数個採取できるようになり、「卵巣刺激」は妊娠確立がより高まることになります。

そのため、多くの患者さんは、卵巣刺激を選択することになり、医師も特別な理由がなければ、卵巣刺激をお勧めします。

 

また、卵巣刺激には、「ロング法」「ショート法」【アンタゴニスト法】の3つの方法があります。

こちらの3つの方法を簡潔に解説すると以下のようになります。

 

【ロング法】
ロング法では、採卵を行う前々周期から準備を行います。
体外受精を行う前周期においては、避妊することになります。

【ショート法】
上記のロング法では、体外受精を行う前周期より点鼻薬を使用することになりますが、ショート法では、「体外受精を行う周期の生理が生じるとき」より点鼻薬を使用します。

点鼻薬を使用する開始時期が異なる点を除けば、ロング法と同じになります。

【アンタゴニスト法】
ロング法、ショート法では点鼻薬を使いますが、アンタゴニスト法では、GnRHアンタゴニストと呼ばれる注射を使用します。

 

体外受精が初めての場合には、ロング法が採用されます。

ショート法は、高齢出産、卵巣機能の働きが弱い女性に適用されることが多いです。

アンタゴニスト法は、新しい採卵法として知られており、卵巣過剰症候群(OHSS)を引き起こしやすい体質の女性に採用されるケースが目立っております。

 

すずらん鍼灸院
大島宏明



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