自律神経失調症と東洋医学の関係(その3)~子宝に恵まれる知恵とコツ(自律神経編Vol.11)

 

☆★☆子宝に恵まれる知恵とコツ(自律神経編)★☆★

 

こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

前回、東洋医学においては、自律神経という概念は存在しないということを解説しました。

つまり、西洋医学における自律神経失調症という症状は、東洋医学では、「気」「血」「水」の
バランスが崩れた状態、つまり「気虚」「気滞」「血虚」「お血」などの呼び名で表わされます。

 

特に、女性においては、「血の道症」と表現されることがあります。

「血の道症」とは、生理、出産、更年期におけるホルモンの乱れにより生じる精神的、身体的バランスの欠如を言います。

「血の道症」が起こるメカニズムは、血の流れが悪くなり、鬱血している状態(古血)が原因とされています。

 

これは、本来のさらさらとした血液でなく、どろどろとした血液「古血」が残っている状態です。

この古血が滞っている状態を「お血」と言います。

東洋医学では「お血」は、「血の道症」、すなわち不妊の最大の原因とされているのです。

特に女性の子宮や卵巣などの生殖器官は「お血」の影響を受けやすく、生理不順や生理痛のほか、生殖器官の様々な病を引き起こす原因とされています。

 

又、血液は新鮮な栄養や酸素を運ぶと同時に、老廃物を体外に排出する大切な役割を担っています。

つまり「お血」の状態は、新鮮な酸素や栄養素が回りにくく、老廃物が常に蓄積されたままの状態と言えます。

そして、血液は酸素や栄養素だけでなく、西洋医学でいうところのホルモンを運ぶ役割もあります。

 

不妊体質を改善するためには、この「お血」状態を改善していく必要があると東洋医学では考えられているのです。

 

このように、東洋医学では、不妊体質を改善する治療法は、はるか昔より確立されていたのです。

東洋医学における不妊治療は、西洋医学の不妊治療よりも長い研究の歴史をもっていると言えるのです。

 

(次回に続く)

 

すずらん鍼灸院
大島宏明



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