妊娠前鍼灸の勧め

「不妊に鍼灸が良い」ことが世間で知られるようになり、不妊克服のために鍼灸治療を希望する患者さんが以前と比べて 増えてます。

しかし、「結婚して間もない女性」や「これから結婚予定の女性」など、とても不妊症とは言えない女性の間にも、鍼灸施術を希望する女性も増えてきています。

その理由を女性患者さんにお尋ねしたところ、「１日でも早く子供が欲しい」という理由が多かったように思います。

この判断は、間違ったものではなく、正しい判断です。

なぜなら、長年かけて作った体質はすぐに戻らず、元の健康な状態に戻すためには、悪い体を作ってきた期間と同じくらいの長い時間がかかるからです。

個人差もありますので、全員がそうとは限りません。
長い間子宝に恵まれなかったのに鍼灸施術を開始して１周期で妊娠する方もいますからね。

そのため、体質を戻すためには、施術の開始時期は早ければ早いほど良いことになります。

妊娠できない理由に、ホルモンバランス・自律神経の乱れ、血行の乱れなどがあります。

これらのバランスの乱れは、長年の悪い生活習慣による要因が大きいため、身体を元通りに戻すまでにある程度の治療期間が必要になります。

目安としては、まずは週１回で３か月、６か月というように３か月単で通わようにアドバイスしています。

通常はこのあたりで、基礎体温がきれいになり、身体が整い始めます。
あくまでも目安なので個人差が出てきます。

ずっと基礎体温が乱れて悩んでいた患者さんが鍼灸治療を受けて基礎体温が整い、とても喜ぶ方もいます。

基礎体温が整い始めてからが本当の勝負です。
これは体質が良い方向に向かい始めたところです。

本当に大切な治療になってくるのは、体質に変化が現れ始め、基礎体温が整い始めた以降からになります。

治療と生活習慣の両面からの見直しにより、より体質が好転していくようになります。

大島宏明　すずらん鍼灸院 院長

■経歴
昭和４３年：東京都足立区生まれ
平成１３年：日本鍼灸理療専門学校卒業
平成１４年～１６年：富山県の鍼灸院でインターン研修
平成１６年：すずらん鍼灸院開業

■免許
はり師免許番号：119623
きゅう師免許番号：119533
不妊カウンセラー

■所属団体
奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員