性腺刺激ホルモン検査・卵巣性ホルモン検査 – 不妊鍼灸お悩みQ&A

Q ホルモン検査とはどのようなことを行うのですか。

Q 先日、一通りの基本検査を終え、検査の結果を先生から教えてもらいました。基礎体温による検査から排卵障害の疑いがあると言われ、再検査を行うことになりました。再検査ではホルモン検査を行うと言われましたが、ホルモン検査とはどのようなことを行うのか教えてください。

 

不妊治療で最初に行うのが6大基本検査になり、その一つに基礎体温による検査があります。

今回は基礎体温による診断結果を先生より伺ったということですが、基本検査で異常が見られた時にさらに詳しく原因を調べるために、再検査、あるいは2次検査を行うようになります。

今回、先生より言われたホルモン検査とは、通常、6大基本検査の中には含まれていません。

ホルモン検査は、基本検査で異常が見られたときに2次検査として行われることが多いようです。また、不妊の期間が長かったり、難治性の症状と判断された場合は、一次検査と合わせてホルモン検査を実施することもあります。

このようにホルモン検査は、基本的な検査を行う6大基本検査とは別に、さらに詳しく体の状態を把握したいときに行われる精密検査といってよいかと思います。

ホルモン検査にはいくつかの種類がある

ホルモン検査とは、文字通りホルモンの状態を調べる検査を言います。
女性のホルモンはいくつもありますが、全てのホルモンを検査するわけでは
ありません。

あくまで妊娠と関連の深いホルモンの状態を調べることになります。
不妊検査で行われる主なホルモン検査は次の通りです。

■性腺刺激ホルモン検査(ゴナドトロピン)

性腺刺激ホルモンとは、卵巣や精巣に働きかけるホルモンを言い、脳の下部にある脳下垂体から分泌されます。性腺刺激ホルモンには、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の2種類あります。

正常な状態は一定の範囲内の数値を示しますが、排卵障害がある場合には、高い、あるいは低い数値を示します。

FSHが高すぎると卵巣の機能が低下していることになり、LH、FSHともに低いと脳下垂体の機能が低下していると判定されます。

性腺刺激ホルモン検査による卵巣機能の調節
(画像:荒木重雄 医学書院 不妊治療ガイダンス改定第2版)

■卵巣性ホルモン検査

この検査では卵胞ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)を調べます。

プロラクチンが一定値以上の基準を満たしていないと、黄体機能不全が疑われ、高いと高プロラクチン血症が疑われるようになります。

■男性ホルモン検査

女性も男性ホルモンを分泌しますが、高すぎる数値を示すと、排卵障害やニキビ、肥満の原因となります。

このように、ホルモン検査は、血液中のホルモンの量を測定して、排卵や着床の妨げになるホルモン分泌の異常を調べる検査と言えます。

また、どのホルモンを調べるかによって、検査する時期(タイミング)が
異なります。

ホルモン検査をおこぬことで不妊の原因を具体的に特定でき、今後の治療方針が決まります。そして投与する薬の種類や量がも決まるようになるのです。

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執筆者

すずらん鍼灸院 院長プロフィール

すずらん鍼灸院 院長プロフィール

大島宏明 すずらん鍼灸院 院長

■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業

■免許

はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー

■所属団体

奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員

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