妊娠初期(1か月~4か月)時の鍼灸施術
流産は妊娠して3か月までの間に集中しています。
この3か月の間に母の胎内で胎盤がつくられ、胎盤ができると、母体と胎児がしっかりつながるようになります。
母体と胎児がしっかりつながると、流産の可能性がぐんと下がり、一般的に「安定期に入った」と呼ばれる 状態になります。
基本的に、当院では安全をみまして、安定期(5か月以降)に入るまでは、妊娠ツボと呼ばれるツボには鍼を打たず、疲労回復をメインとしたツボを中心に施術を行ってまいります。
「身体がだるい」「めまいがする」「貧血がひどい」「つわり」などの
症状に鍼灸は効果的です。
また、妊娠初期の代表的な不調である『つわり』は、鍼灸で改善されることがとても多いです。
妊娠中期(5か月~7か月)時の鍼灸施術
5か月目以降は胎盤ができて、安定期に入ります。
この時期に入ると病院に通う頻度もぐんと少なくなります。
これまでの通院の疲れなどにより、ストレスが
たまっていることがあり、身体にも精神的にも悪影響を与えていることがあります。
体調維持と今後の出産を健康な状態に迎えるための準備としての治療をお勧めしています。
又、安定期に入ると『逆子』を先生から指摘されることがあります。
鍼灸治療は世界保健機関(WHO)において、適応症として認められており、つわりの鍼灸効果は公式に認められています。
妊娠後期(8~10か月)
妊娠後期になるとお腹の中の赤ちゃんも大きくなり、腰や背中に
負担が急にかかるようになります。
その影響でむくみや腰痛などが生じ、辛い症状を訴えるようになります。この時期に体調が悪いと安産や産後ケアに悪い影響を与えることになります。
身体に負担がかからない頻度で体調維持・安産力アップのための適切な鍼灸施術を行います。
三陰交、至陰にお灸をする「安産灸」は、ご自宅でもできるお灸ですので、こちらもお勧め致します。
この時期は逆子を治す最後の機会でもありますので、逆子に悩んでいる方は鍼灸をお試しすると良いでしょう。
タイミングから始めた不妊施術もなかなか効果が出ず、2年たって家の近くにあったすずらんさんへ。
体外受精と並行して通い、少しずつ受精卵が良くなり、初めての胚盤胞移植で妊娠できました。
※ 施術を受けた方の感想であり、効果効能を保障するものではありません。
2年間、不妊で何度もくじけそうな気持ちになっていましたが、先生の人柄、言葉もあり、自然と頑張れている自分になれました。適格な鍼灸施術と妊娠においてのメンタル面においてとても感謝しています。
※ 施術を受けた方の感想であり、効果効能を保障するものではありません。
鍼灸開始5か月後くらいに3回目の排卵では数もとれて、グレードはアップしました。移植後、無事妊娠し、順調に経過しています。
妊娠前、妊娠後ともに血流を良くすることはすごく大事です。不妊症の方は、施術の選択肢の一つとして考えてみるといいと思います。
※ 施術を受けた方の感想であり、効果効能を保障するものではありません。
執筆者
大島宏明 すずらん鍼灸院 院長
■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業
■免許
はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー
■所属団体
奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員
新刊:血流をよくすれば、不調は消えていく
この記事に関する関連記事
- 卵胞発育の段階と排卵障害 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 卵の補足障害における不妊症 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- ハムスターテストについて – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 精子先体反応検査について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 一般不妊治療の妊娠確率について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 男性不妊の割合と原因について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 子宮内膜症について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 精液検査について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 黄体機能不全と着床障害について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 腹腔鏡検査について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 受精障害の原因とメカニズムについて – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 一般不妊治療の妊娠確率について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の副作用 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- hMG-hCG療法について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 性腺刺激ホルモン検査・卵巣性ホルモン検査 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 子宮内膜検査と血中ホルモン検査について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 機能性不妊と原因不明不妊について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- ヒューナーテストについて – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 子宮卵管造影について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 経腟超音波診断法(検査法)について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 頸管粘液検査について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- クロミフェン療法について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- タイミング指導について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 西洋医学と東洋医学の併用施術について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 病院・接骨院で行う鍼灸効果について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 不妊専門の鍼灸院と安い鍼灸院の併用について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 不妊施術の手順について – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 不妊の6大基本検査の必要性 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 鍼の効果が効いている時間と通院期間の目安 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 鍼灸で基礎体温を整える – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 漢方や鍼灸で基礎体温を整える – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 漢方薬が合わない場合の対処法 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 冷え体質に鍼は有効? – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 鍼と整体のどちらが効くの? – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 鍼灸院に通う頻度 – 不妊鍼灸お悩みQ&A
- 妊娠前鍼灸の勧め
- 不妊の鍼灸施術における即効性・通院期間の目安
- 上手な鍼灸院の選び方
- 鍼灸の歴史と鍼灸が有効な不妊の種類
- 東洋医療と西洋医療の不妊
- 体外受精と鍼灸の併用について
- 不妊に鍼灸はなぜ効くの?
- 不妊施術を一度も受けたことがない方へ
- 不妊鍼灸の施術について
お電話ありがとうございます、
すずらん鍼灸院でございます。